(スズトク辞典第3回)ポリエチレンの種類について
みなさまこんにちは。社長の鈴木春彦でございます。
第三回となります今回は、前回お話した、包装資材として優れた特徴を持つポリエチレンの種類についてご説明します。
(1)低密度ポリエチレン(Low Density Poly-Ethylene )
私どもの業界では、英語の頭文字をとってLDPE、もしくはローデン、などと呼びます。また、単に、ポリ、とも呼びます。
イギリスで開発され1942年に本格的な工業生産が始まった、もっとも一般的なポリエチレンです。
柔軟性があり破れにくく丈夫で、やや透明度が低いのが特徴です。
昔は屋台の金魚すくいの持ち帰り袋などで利用されていました。
(2)高密度ポリエチレン(High Density Poly-Ethylene )
ローデン同様、英語の頭文字をとってHDPE、もしくはハイデン、などと呼びます。
透明度が低いのはローデンと同じですが、硬くハリがあり高い強度を持ちます。
薄いフィルムを作る事ができ、現在のスーパーのレジ袋として広く普及しているので、日本人にとっては最も親しみやすいポリエチレンかもしれませんね。
(3)直鎖状低密度ポリエチレン(Linear LDPE)
ローデンの一種ですが、普通のローデンにリニアと呼ばれる処理をすることで強度や熱シール性能を向上させた素材です。リニアポリとも呼ばれます。
LDPEよりも低い圧力で作るため製造にかかる費用も安く、現在ではこちらが広く普及しています。
(3)メタセロン系直鎖状低密度ポリエチレン(メタセロンフィルム)
リニアポリの一種で、メタセロン触媒というものを用いて作られます。袋の開封性、シール強度、衝撃強度などリニアポリよりも優れており、さらに光沢があり、ポリエチレン独特のにおいも少なく、今後幅広い用途への展開が期待されています。
いかがでしょうか?
一言でポリエチレンといっても、作り方によっていろいろな性質を持ち、ここで紹介した以外にも様々な特性を持った仲間が存在します。
次回は、鈴木特殊化工の製品のもう一つの種類である、ポリプロピレンという素材についてご説明したいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。